スーツのルーツ

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スーツの起源とデザイン

現在のスーツは19世紀中頃に一般男性が着用していたサックコート(ラウンジジャケット・サックジャケット)が原型と言われている。

18世紀から19世紀にかけて宮廷服や軍服には、乗馬服であるフロックコート(ルダンゴト)が定着し、フロックコートの丈を短くした乗馬用のジャケット(スポーツコート)が普及していく。

18世紀末には乗馬しやすいようにフロックコートの前身頃をカットした燕尾服が現れ、19世紀の中頃には男性の夜会服(イブニングコート)として定着する。

18世紀末から19世紀初めにかけてイギリスで一大ブームとなったのが、中産階級(ブルジョアジー)が貴族を模倣した「ダンディズム」で、そのファッションリーダー的な存在が平民出身の ボー・ブランメル

ブランメルは、綺麗な身なり、優雅な立ち居振る舞い、見事な話術と、ダンディズムを体現した存在で、そのファッションも注目の的だったらしい。
1805年に描かれた肖像画でブランメルはすでに燕尾服を着用している。

燕尾服が定着した頃、前身頃を水平ではなく斜めにカットしたスタイルが、朝の乗馬の服装として人気を博し、モーニングコートとして定着。
当初はインフォーマルだったが19世紀末には正装になる。

この頃に普段のスタイルとして、ブルジョアジーが着用したのがサックコートや、ジャケットと共地でベストとパンツを揃えたサックスーツで、シングルブレストのボタン位置は高めだが、ダブルブレストのスタイルもあり、ほぼ現代のスーツに近いものになる。

フロックコートは17世紀のフランスに絶対君主制を確立したルイ14世が宮廷服として導入した「ジェストコール」、ジェストコールから発展したロココ時代の「アビ」や「フラック」にそのルーツを見ることができる。

前合わせにはシングルブレストとダブルブレストがあり、シングルは乗馬服、ダブルは軍服のスタイルを取り入れたとされている。

19世紀の中頃にはイギリスで喫煙の習慣が広まり、晩餐会では燕尾服を着用し、食事の後 喫煙室などで煙を楽しむためにスモーキングジャケットへ着替えるようになって、サックコートとは別にスモーキングジャケットがファッション化。

20世紀初頭にはスモーキングジャケットがタキシードとしてアメリカで流行し、後に黒のタキシードが正装として認知されるようになる。

軍服との関係

スーツの起源とされているジェストコールやアビは軍服を兼ねた宮廷服で、それは当時のトレンドファッションであり、権威の象徴でもあった。

ジェストコールやアビからテールコートなど、王侯貴族の権威の象徴だった宮廷服は、時代とともに機能的になって略式化し、トレンドファッションとして巷間の洒落男に広まる一方で、より実用的な戦闘服として進化していく。

英国を代表するブランド バーバリーの創業者 トーマス・バーバリーは、耐久性・保温性に富んだ綾織の「ギャバジン」を開発し、防水加工を施したギャバジンを使用した軍用コート「タイロッケンコート」を制作。
更にタイロッケンコートをベースに、第一次世界大戦では 陸軍が塹壕(Trench)で使用するための「トレンチコート」が誕生。

また、メタル釦でダブルブレストのリーファージャケットは、1800年代の英国海軍のガンボート(砲艦)HMS Blazer の 艦長が乗組員に揃えたことが流行し、「ブレザー」と呼称されるようになったと言われており、この出来事が後に海軍の制服としてセーラー服の支給へとつながっていく。

suit

スーツの起源が軍服にあるというのは間違ってはいないものの、無粋な戦闘服ではなく、どちらかと言えば洒落男が追い求めたトレンドファッションの行き着いた先にあるものだったりする。


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