オーダースーツの種類と既製服

スポンサーリンク

日本では明治時代に洋装化が進み、フロックコートや背広が広まっていくが、既製品が普及し始めるのは昭和30年以降で、通商産業省(経済産業省)の1958年の工業統計調査では、昭和25~29年までは3000着ほどで、30年から急激に生産数が伸びている。

製造品に関する統計表

既製服が普及するまで背広は仕立てるもので、仮縫いがある現在の「フルオーダー」しかなく、高額のため修繕やリペアをして着用するものだった。

オーダーメイドと既製服

オーダースーツには「フルオーダー」「イージーオーダー」「パターンオーダー」に大別されているが、この区分に決まりはなく、特にイージーオーダーとパターンオーダーが曖昧で、パターンオーダーに近いイージーオーダーもあれば、フルオーダーに近いイージーオーダーもあり、取扱いショップによって異なってくる。

オーダースーツは和製英語で、英語では テーラーメイド、ビスポーク、カスタムメイドなどになるが、これらはいずれもフルオーダーを意味しており、日本のイージーオーダーやパターンオーダーに該当する名称はない。

フルオーダー

採寸してから型紙を作成し生地を裁断、仮縫いをしてクセ取りや体型補正を行うため、個人の身体にフィットしたスーツを仕立てることができる。

型紙の作成や生地が手裁断になるほか、仮縫いや体型補正を行うため、フィッターには専門技術が必要で、料金もスーツ上下で15万円~と高額になる。

イージーオーダー

1980年代 に普及したCAD-CAMシステムにより、パターンの制作・グレーディング・マーキング・延反・裁断が自動化し、それまで「職人技」だったフルオーダーの技術をデータ化し、大幅なコストカットを図ったものがイージーオーダー。

デザインと基本的なサイズを入力することで自動的にグレーディングされ、フルオーダーで行われている「体型補正」も登録されている範囲で可能になる。

パターンオーダー

イージーオーダーがフルオーダーを自動化したものなのに対し、既製服の体型・号数を自由に組み替えられるようにしたものがパターンオーダーで、生地やデザインの選択ができるものもある。

既製服

サイズが体型(横幅)と号数(長さ)で決まり、上下の組み替えが出来ない。
「吊るし」とも言われ、身体にフィットさせたオーダースーツとは異なり、ハンガーで吊った状態が最もきれいなシルエットになっている。

スーツの価格

1990年以降、平成大不況でデフレが進行し、ツープライスショップや格安オーダースーツスーツの出現もあり、スーツの価格は以前に比べて値下がりしているのだが、意外にも購入されているスーツの平均価格は、1970年当時と2018年でほとんど差がない。

大阪万博が開催された1970年の冬物背広の平均価格は2万2千円。
大卒の初任給が3万9千円なので、現在のレートに換算すると1着6万3千円程度になる。
一方、2018年の総務省 家計消費状況調査 では、背広の全国平均価格は6万6百円。

3千円程度は値下がりしているものの、1970年当時と違って現在は2万円前後でも普通にスーツが購入できるので、スーツも2極化が進んでいるのかも。


関連記事

採寸とサイズのバランス

既製品であれば半年も販売していれば、客の体型を見ただけでおおよそのサイズがわかるようになる。 既製服の場合は その場で現物を着用してサイズを確認し、寸法直しは股下のほかは、ウエストと袖丈くらいなので、客のヌード寸法(身体 […]

サイズとフィッティング

スーツのサイズは靴ほどシビアではないものの、やはり「合うサイズ」というものには個人差がある。 オーダースーツを仕立てる際、仮縫いがあったり、見本服を着用するのは、客観的に数値化されない「客の感覚」という相対的品質を可視化 […]

体型と号数

スーツだけでなく既製服のサイズには体型と号数があり、体型はJ体~E体で横幅、号数は2号~7号で身長を表している。 レディースの採寸でヌード寸法から適切なサイズの見本服を着せ付けすると、「私はいつも◯◯号ですけどっ!」と、 […]

スポンサーリンク
スポンサーリンク
概要
MEN'S SUITS GUIDE
タイトルとURLをコピーしました